合志市豊岡のY様から「不動産の査定方法について②～原価法～」質問を頂きました。

 

不動産の査定方法については複数の査定方法があります。
1.取引事例比較法
2.原価法
3.収益還元法（直接還元法・DCF法）

 

主に上記の3つがあり、土地・建物・マンション・収益物件など査定する不動産によって、査定方法を選択します。

 

前回は土地の査定についてご説明してるので、建物の査定に用いる原価法について説明します。

※土地の査定については→https://www.sj-net-agent.com/blog/492

 

原価法は主に一戸建ての建物部分を査定する際によく使われます。

原価法とは査定の対象となる不動産を再調達した際の原価を計算し、そこから現在の不動産の状態を考慮して減価計算していく査定方法です。

一戸建ての査定であれば、新築で立て直した際の費用を計算し、そこから現時点での家の状態を評価して差し引き、査定額を算出していきます。

建物は居住者の利用状況や手入れの仕方によって、一軒一軒評価額は大きく異なります。

 

また、木造・軽量鉄骨造・鉄骨造・RC（鉄骨コンクリート造）など、構造体でも評価が大きく変わります。

耐用年数とは国税庁が減価償却期間などを決めるうえで指針にしている建物の耐用年数です。

構造・用途によって耐用年数が設けられています。

下記は一般的な一戸建て仕様での対応年数となります。

 

木造　耐用年数22年

鉄骨造　耐用年数34年

RC（鉄筋コンクリート造）耐用年数47年

 

例えば再調達価格が3,000万円の木造一戸建てで、築10年経っているとします。

22年（耐用年数）－10年（築年数）＝12年（残り耐用年数）

12年（残り耐用年数）/22年（耐用年数）＝0.545454…（減価率）

3,000（再調達価格）×0.545（原価率）＝約1,635万円（査定額）

となります。

 

ここから実際にあった合志市豊岡の一戸建ての査定事例でご説明します。

 

合志市豊岡S様邸

土地　200㎡（60.50坪）

建物　100㎡（30.25坪）

築年数10年・木造・地元某工務店施工

 

計算式は、

①土地の査定　取引事例比較法　+　②建物の査定　原価法　×　③個別要因　＝　査定価格

となります。

 

①土地については取引事例比較法で査定したところ、840万円（14万円/坪）となりました。

※土地の査定については→https://www.sj-net-agent.com/blog/492

 

②建物査定については再調達価格を1,500万円とし、築10年なので下記の計算式となります。

22年（耐用年数）－10年（築年数）＝12年（残り耐用年数）

12年（残り耐用年数）/22年（耐用年数）＝0.545454…（減価率）

2,000（再調達価格）×0.545（原価率）＝約1,090万円（建物査定額）

 

③建物の状態が良かった為、個別要因で5％増の評価をしました。

 

①土地価格840万円　+　②建物価格1,090万円　×　③個別要因105％＝　査定価格2,026万円

となります。

 

基本的な一戸建ての査定についてはこのようになり、不動産鑑定でも同じような考え方が採用されます。

 

実際に査定する際には、ハウスメーカーの新築価格・設備のグレード・太陽光設備の有無・外構工事・駐車スペースなども考慮していくので、もっと細かい根拠を使っていきます。

また、近隣で条件が近い中古戸建との比較も行います。

 

弊社は、合志市・菊陽町・大津町で不動産売却のご相談を良く頂きますが、こちらのエリアは子育て環境などが良く、需要が高い為、原価法などを用いた査定価格より、高い価格で成約することがたびたびあります。

 

不動産のご相談については、査定無料・秘密厳守で行っていますので、ご売却などのご相談はお気軽にご連絡下さい♪

 

 

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㈱生活情報ネット

取締役 営業部長　野田 大地